土用の虫干しのお話しは以前にさせて貰いましたが
母や祖母は着物を干すついでに、よくほどいて洗っていました
きもの一枚をほどけば長さ12メートルもの生地になるそうです
ほどいた着物は裏を替えて仕立て直したり小物など別の物に作り変えたり
最後の最後まで小さな布きれ一枚になるまで大切に丁寧に
扱っていたのを思い出します
木綿の浴衣は雑巾になったりおむつになったり、していましたし
帯はお茶席用の懐紙入れに変身していました
舞妓時代の衣装で大好きな着物がありました
濃い紫の地色で大胆に南天の柄が描かれていました
その南天に雪が降り積もっているのですが肩から腰にかけて白い粉雪が
舞っているのです 真っ赤な南天に白い雪…いつも二月に着ていたこの着物を
お布団に仕立てて、辞める時、持たせて頂きました
着物はこうやって何度も姿を変え小さな布端になるまで使われていたのですね
近頃、断捨離を決行している私ですが、きもの断捨離はとてもハードルが
高く手を付けかねていました
この機会に母や祖母の真似をして、ほどいてリサイクルしてみようか・・・
と思いつきました