京都の夏の風物詩「五山送り火」も今年は前日の台風で大丈夫なんかなぁ。とハラハラしましたが無事に終わりホッとしましたね。
京都人にとって「五山送り火」はお盆にこの世に帰ってきはったご先祖様をまたあの世へお送りする大切な行事です。私の生まれ育った西陣の町からは「大文字」がよう見えました。
「大」の字がともると家の前から「火がついたえ。」と町内の人の声が聞こえてきます。賑やかで嬉しかった気持ちもありましたがご先祖様がまたあの世へ帰らはるんやなぁ。と子供心に寂しい気持ちにもなりました。
この年になると亡くなった人を思い出し一段としんみりします。ところで京都人でも「大文字」の次にともる「妙法」はなかなか見る機会がありません。今年は松ヶ崎から「妙法」を間近に鑑賞することができました。
「妙法」とは「南無妙法蓮華経」の「妙法」です。近くやったし「妙」の字の右上のテンの部分までよう見えました。静かに拝んではる人もやはりました。この後、船形、左大文字、鳥居型と順にともり燃え尽きると京都の夏もボチボチ終わるなぁ。と毎年のことながら寂しい気持ちになりました。
京都検定1級 貴船 茜