7月に入りましたね。 祇園祭も近うなって京都の町もせわしのうなってきました。 今日は祇園祭の時に授与(じゅよ)してくれはる粽(ちまき)のお話しです。
言い伝えでは昔、牛頭天王(ごずてんのう)さんという神さんが旅したはる時に
日が暮れてきたし、将来(しょうらい)という兄弟に一晩泊めてほしいと頼まはったそうです。 弟の「巨旦(こたん)」は金持ちやったけど神さんが汚い姿やったし嫌がって追い返さはりました。 そやけど、兄の蘇民(そみん)は貧しかったんやけど、あたたかくもてなさはったし、
神さんは感謝しはって『蘇民将来之子孫也(そみんしょうらいのしそんなり)』
という茅の輪を腰につけておかはったら子孫は疫病や災害を免れると約束しはったそうです。 神さんの言わはった通り弟の巨旦の一族は疫病や災害で滅ばはったけど、
兄の蘇民はお守りのおかげでずっと幸せに暮らさはったそうです。 それから、厄よけとして授与してくれはった『蘇民将来之子孫也』の粽は
家の間口に飾ったりしはるようになりました。