京都着物レンタル夢館 五条店

京都で着物・浴衣レンタル/ロケーション撮影/団体OK


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2019年2月5日

2019年11月25日

投稿者:editor

51、お風呂屋さん

家にお風呂はあるのですが修行中の時は外の銭湯に行くのが

決まりでした

舞妓になってからは家のお風呂に入っても良いのですが

仲間の舞妓さん達はお風呂屋さんへ行く人も多かったので

みんなで行く方が楽しかったのでお座敷が終わった後の

日課でした

舞妓の髪を結ったまま入るのですし他から見たら奇妙な光景

でしょうが、なにしろ花街の中にあるお風呂屋さんの事ですし

私達も他のお客さんも普通のいつも通りの事です

お風呂の中では「こんばんわ、お姉さんお疲れ様です」

「先ほどはありがとうございます、お姉さん」とお座敷と

同じ様な会話が交わされて「お姉さんお背中流させて下さい」

「いいのよ、あなた自分の事をしなさい」

「はい、ありがとうございますお姉さん」とあちこちで

同じ声がします

修行中からお風呂屋さんへ行って先輩やお茶屋さんの人と

出会ったら必ずお背中を流させて頂くのよとお母さんから

言われていました

舞妓になっても、それは変わらないのです

そのうち自分も先輩になって修行中の人や後輩の舞妓さんから

「お姉さんお背中流させて下さい」と声がかかって

「いいのよ」と言った時、すごくお姉さんになった気がしました

脱いだ着物などを入れる行李(こうり)と呼ばれる柳で編んだ

カゴがあって行きつけのお風呂屋さんには自分の名前が入った

行李がありました

そんな懐かしいお風呂屋さんも一軒、又一軒と姿を消して

寂しいかぎりです

ありがとうございます  では  又